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人生交響曲

TRPG中心に好き勝手だべる主婦の徒然日記。

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とある探し屋の思考。


 
  
うちの18歳以下の男子は、残念系が多いです。(全員だろとか、ゆーな)
素ボケ残念系がマキシムなら、こいつは無自覚残念系男子。
残念なイケメン。
何故だ、何故こうなる・・・・。
 

見る時は自己責任。
お姉さんとの約束だぞっ★
 
   
 
 
「好きです、付き合ってください。」

 相手の女子は、真剣だ。
 誰だっけ?
 数秒考える。
 思いだす、神学の講義で確か何度か会ったことがある。
 何度か、話もした。
 可愛らしい子だなという印象はあった。

『いいよ』

 俺は迷わずそう答えていた。
 サカロスの教えは、男女の関係にも明るい。
 豊穣と関係があるのかどうか。
 遊びに行くのは、楽しかったし。
 深い関係になるのにも、時間はかからなかった。


「クルス君は、私といても楽しそうじゃないね?」

 唐突に、そう言われるようになる。

『そんな事はないけどな』

 実際の所、そうは思っていない。
 会えば話をするし、楽しい。
 たぶん、楽しい。


【最近、あの子と一緒にいないわね】

 それから暫くして、お袋にそう言われて俺は思いだす。

『昨日、別れた、らしい』
【らしいって、あんたね・・・】

 やや呆れ顔のお袋に、俺は肩を竦めてみせる。
 今日、別な男と楽しそうに歩いているのと、出くわした。
 目が合ったが、瞬間的に目をそらしたのは向こうだった。
 新しい男は、俺の知っている奴だった。
 あいつなら、彼女を幸せにできるだろうな。

【ほんと、毎度長続きしないわね】
『サカロス様も言ってるだろ、寛容であるべきだって』
【教義を履き違えてるんじゃないわよ】
『いてぇ?!』

 おもいっきり、でこをはたかれる。

 気がついたら、付き合っていて。
 気がついたら、別れている。

 それを繰り返していた。
 不思議と、苦痛も何も感じない。
 時間が経てば、その女の子とも普通に話せるようにもなるし、それっきりの時もある。

 正直、その時の俺はブルームに行く為の準備にかかりっきりで。
 ブルームでの入植は始まったばかりで、危険も多い。
 一緒に連れて行くわけにもいかないし、相手の親も許さないだろう。
 少し調べれば、俺の経歴はすぐに相手にもわかる。
 下水道を塒に生きてきた、浮浪児。
 たった1人の生き残り。
 正確には違うけれども、俺が生き残った事で死ぬべきじゃない人が死んだ。
 そんな俺と一緒に行く事など、普通の親は許さないだろうし。
 ある意味、ちょうどいいのかもしれない。


 あの時の仲間達は、ほぼみんな死んだ。
 殺されたんだ。
 蛮族に、餌として喰われた。
 全部見ておけと笑って俺を押さえつけたオーガ。
 悲鳴と泣き声と狂ったように笑う奴らの声、何かを引きちぎるような音と共に断末魔は次々に途絶えて。
 重い滴り落ちる音と共に、人間だったものが転がっていく。
 いっそ狂ってしまえればどれだけ楽だったか。
 俺の首に痛みがはしって、楽になれる。
 そう思っていたのかどうかすらわからなかった時、俺の命は救われてその人は最後まで俺を守って死んだ。
 それは今の世の中、そんなこと珍しくもない出来事の筈なのに。
 誰も相手にしない、薄汚いガキ共が侵入した蛮族の犠牲になる。
 けれどもその時の事件は、世間ではかなり有名になっていたらしい。
 ルキスラ銀鱗隊の騎士と冒険者達が救った命。
 葬儀の時、俺は顔をあげられなかった。
 大勢の人に慕われていたその騎士の顔を最後に見せてもらえた。
 満足そうな死に顔だった事だけを、今でも覚えている。

 そんな俺を引き取り育てたお袋は、相当な変わり者だと思う。
 そんなお袋の男女関係も、かなり変わっている。
 長続きしない。
 知っている限り、長くて半年だ。
 けれども、恐ろしくモテる。
 別れ方は様々なようだけれども、本当の理由は俺は知らない。
 
【ねぇ、クルス】
『なに?』
【自分の事にも、目を向けなきゃ駄目よ?】
『冒険者なら自己管理はきちんと。だろ?』
【本当の事を話せる人、見つけなさい】
『・・・・。』
【誰かを受け入れて、誰かを好きになって、全部とはいかなくても、あなたもまっすぐに誰かに話せるようにならないと】
『わかってる。というか、くっつくなよ?!』
【えー、もうこんなことできるのも、後ちょっとなのにぃ。】


ブルームに来てから、数ヶ月経った。
不思議な街で。
人族と蛮族が混在する街。
でも、俺は嫌いじゃない。
蛮族が苦手なのは、相変わらずだけれども。
少しずつ、少しずつだけれども。
俺は、変われているだろうか。

ただ、時々。
酷く苦しい。
俺はあの時、生き残ってよかったんだろうか。
最後に見たあの子の苦しそうな顔じゃなく、笑っていた時の顔を思い出せるだろうか。

明けたばかりの空を見ながら、時々何も考えずにぼーっとする。
でも、今朝ばかりは違っていた。
真っ向から、指摘されたから。
酷い話だ、まったく。

あぁ、でも。
本当に・・・・。
いつか、俺は変われるのだろうか。


------------------------

へたれ男子。(・w・)

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